起業仲間、ビジネスパートナーは必要か

良いビジネスパートナーを選ぶことが成功への道とか、自分ができることに集中せよとか、不得意なことは誰かに任せよとか、そんなアドバイスを聞いたことがありませんか?最近では、起業仲間を募集するマッチングサイトもあるようです。確かに、起業するのは勇気がいります。仲間がいたほうが心強いのも分かります。でも本当ですか?今回は、起業における仲間、パートナーについて考えてみたいと思います。

仲間やパートナーは必要か

大きな成功を目指すなら分かりませんが、ミドル世代が目指す起業なら、基本的に不要だと思います。ミドル世代が起業で目指すところは、恐らく、これまでの年収の延長にあるのではないでしょうか。勝手にすみません。でも、誰かに雇われることなく、やりたいようにやって、これまでの年収が維持できたら結構幸せですよね。そう考えると、年商で数千万円あれば十分です。

確かに、起業するとありとあらゆることが必要です。営業、マーケティング、開発、財務会計、人事、法務・・・はい、全部です。全部一人でやるわけです。でも、少なくとも年商数千万円までなら不可能ではないです。私も一人でやってました。そういう経営者はたくさんおられる思います。ITの活用もポイントですが、本題から逸れますのでそこは置いておきます。

ゆるい関係性について

仲間とかパートナーとか、言葉の定義が曖昧なのですが、ビジネスにおいて、ゆるい関係性というのはなかなか難しいです。例えば、受けた仕事を誰かとシェアする場合、タスクが曖昧になって、その人のパフォーマンスが出ないことがあります。仕様が曖昧なまま仕事が進んでしまうからです。あるいは、成果物のクオリテイが安定しないといった問題も出てきます。依頼した相手の能力に依存してしまうからです。つまり、ゆるい関係性の中では、仕事の質が落ちてしまいがちです。したがって、あるとすれば、ビジネスライクな「取引関係」のみです。

仲間やパートナーより重要なもの

それはビジネスモデルです。仲間とかパートナーとか、曖昧な関係を前提にビジネスモデルを設計しないで下さい。ビジネスにおける関係性は、究極的には、受発注のみです。発注する側と受注する側です。目指すべきビジネスモデルで重要なのは、最初に受注すること、つまり顧客接点を持つことです。中間に位置すると、それは下請けですね。顧客接点を持った上で、発注する側にポジションして下さい。

必要があるとすれば「外注先」です。そういう意味では、容易に外注できるような設計をすることも重要です。外注とは、丸投げできる相手です。丸投げできなければ意味がありません。外注したタスクに手を入れなくてはいけないなら、たぶん自分でやった方が効率がいいです。例えば、製品開発にしても、すり合わせが必要なものはダメです。すり合わせで付加価値が生まれるなら、それは社内に持つべきです。機能ブロックとか、部品とか、仕様が明確な状態で取引できるように全体設計します。あるいは、営業やマーケティングにしてもそうです。説明が難しいサービス、効果が曖昧な製品は、売り方が難しいです。明快な製品サービスを目指しましょう。

顧客接点を持つこと、外注タスクを切り出すこと、この2つによって、付加価値を生むビジネスモデルに近づくでしょう。仲間探しやパートナー探しは時間の無駄。付加価値を生むビジネスモデルの設計に、より注力すべきです。


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